THE GREATS 美の巨匠たち
スコットランド国立美術館
 
 
   Her Majesty The Queen is now on display
in the Great Hall of the Scottish National Portrait Gallery.


 
   Queen of Scots, Sovereign of the Most Ancient and
Most Noble Order of the Thistle and Chief of the Chiefs (1926 - 2022)

 
  「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」(グレイツ展)

先日、神戸市立博物館に出かけた。
出展作品はルネッサンスから19世紀までのものだったが
大奥が「ベラスケス」を見たいとの希望だった。
私には、やはり印象派の好みの作者のものが良かった。
ホームページに記載されていた主要な作品を記録しておく。
記事・画像はWEBより借用した。
番号は展示品リストによる。
 
 
    スコットランド国立美術館 は、エディンバラにある。
この美術館は地元スコットランドの芸術家たちの作品に関して唯一無二のコレクションを形成してきました。
本展では、合わせて87件89点の作品のうち、75点が日本初出品のもの。
 
   ★プロローグ ―スコットランド国立美術館★
スコットランド国立美術館で、開館以来現在も使用されている歴史的にも貴重な展示室の様子や、
美術館を取りまくエディンバラの街並みを描く作品を紹介します。また、
スコットランドを愛する人々の熱意により拡充されてきたこの美術館のコレクションの象徴として、
チャーチの記念碑的大作を展示します。
 
   【93】
フレデリック・エドウィン・チャーチ
≪アメリカ側から見たナイアガラの滝≫
1867 年:油彩・カンヴァス

チャーチ(1826-1900)は、世界各地を旅した、19世紀のアメリカの風景画家。
雄大な風景画を得意としています。
1867 年にパリで開催された万国博覧会に出展するために制作されたものと考えられます。
画面左上には、展望台から景色を眺める二人の人物が描かれており、
彼らの存在が自然の壮大なスケールを示しています。
スコットランド出身の実業家によって美術館に寄贈されました。
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会場の最初に置かれている、高さ3mくらいある大きな作品です。
広大な空間が描き出され、轟々とした滝の音まで聞こえそうです。
右下には虹が架かり、左上の展望台には人の姿も見えます
スコットランドの貧しい家に生まれ、アメリカに渡って成功した実業家が美術館に
寄贈しています。

フレデリック・エドウィン・チャーチ(1826-1900)はアメリカの画家。

 
 
 
 
   ★1.ルネサンス★
15・16 世紀のフィレンツェ、ヴェネツィア、
ローマを中心とした偉大な創造性の時代を、
著名な絵画と素描で紹介。
非常に重要な宗教画(ヴェロッキオ、ヴェロネーゼ、エル・グレコ)や
世俗的な作品(コレッジョ、ボルドーネ)が含まれており、
芸術家に与えられた活動機会の広範さ、パトロンの興味や嗜好の多様性を示しています。
 
   【3】
Arthur Elwell Moffat:
In the Scottish Gallery
1885
水彩、白の不透明水彩・紙
 
 


   【4】
ジェームズ・バレル・スミス
プリンシス・ストリート・ガーデンズと
スコットランド国立美術館の眺め

 
 
   【5】
アンドレア・デル・ヴェロッキオ
≪幼児キリストを礼拝する聖母(「ラスキンの聖母」)≫
1470 年頃 :テンペラ、油彩・カンヴァス(板から移行)

本作の作者として比定されているヴェロッキオ(1435 頃-88)は、
レオナルド・ダ・ヴィンチなど優れた弟子を育てました。
「ラスキンの聖母」という通称は、英国の評論家・芸術家のジョン・ラスキンの所蔵品だったことにちなみます。
同時代の聖母子像の背景としては、異例の壮大な古代建築の廃墟が用いられているのが特徴的。
古い宗教に対するキリスト教の勝利を意味するとも言われます。
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見どころのひとつは、ヴェロッキオに帰属されている聖母子像だ。
ヴェロッキオと言えば、若き日のレオナルド・ダ・ヴィンチの師匠としても知られる画家。
ちょうど聖母の合掌した手元に遠近法の消失点を設定することで、
人物の存在感をグッと高めているのが上手い。

元々ヴェロッキオの専門は彫刻であったが、絵画や版画、鋳造、機械工学や、数学、
音楽の才にも恵まれており、ウゴリーノ・ヴェリーノやラファエロの父である
ジョヴァンニ・サンティらが彼を『稀代の良師』と讃えていることや、
弟子の才能をよく把握し伸ばすことに長けていたということなどから、
フィレンツェの芸術家としてだけでなく、教育家としても第一人者であった。
それ故工房には前途有望な若い芸術家たちが大勢集まることとなった。
ペルジーノは後に弟子としてラファエロを、ギルランダイオはミケランジェロを迎えることとなる。
 
 
   ★2.バロック★
17 世紀のヨーロッパでは、革新的な画家たちが、繊細かつ壮麗な表現で、従来の世界観を覆そうとした。
黄金時代のオランダ絵画を代表するレンブラント、
10 代にしてかつてないリアリズム絵画を制作したスペインのベラスケスら、
巨匠たちの油彩画とともに、画家たちの並外れた自由な発想を垣間見ることができる習作や素描も紹介。
 
   【16】
エル・グレコ
 祝福するキリスト

キリスト像は何を持っているかで意味や呼び方が変わるが、
球体を持ったキリスト像は 「サルバトール・ムンディ(世界の救世主)」
という主題に分類される。球体(世界)をヒョイと片手に載せた多くの作例とは違って、
エル・グレコの描いたキリストは世界の頭を撫でているようだ。
さらによく見てみると、左眼には涙がいっぱいに溜まっているようにも見える。
深い慈しみを感じる一枚。
 
 
 
   【19】
ディエゴ・ベラスケス
≪卵を料理する老婆≫
1618 年 :油彩・カンヴァス

17 世紀スペイン絵画の天才・ベラスケス(1599-1660)が、
18 歳か 19 歳の頃に自身の才能を世に示した傑作。
本作のような台所や居酒屋の場面を描いた作品はスペイン語で「ボデゴン」と呼ばれますが、
庶民の慌ただしい日常の、一瞬の輝きを切り取ったかのようなリアリティ、
前景の食器や食材、老婆と少年の肌や衣服など、質感表現に注目。
とりわけ、調理中の卵の白身が固まりつつある描写は見事です。
こちらは本展が日本初公開なのだそう。

ディエゴ・ロドリゲス・デ・シルバ・イ・ベラスケス
(Diego Rodriguez de Silva y Velazquez, 1599年6月6日(洗礼日) - 1660年8月6日)は、
バロック期のスペインの画家。エドゥアール・マネが「画家の中の画家」と呼んだベラスケスは、
スペイン絵画の黄金時代であった17世紀を代表する巨匠である。
17世紀のスペイン画壇では、厨房画(ボデゴン)
と呼ばれる室内情景や静物を描いた絵画が多く制作されたが、
宮廷画家になる前のベラスケスもこの厨房画のジャンルに属する作品を描いていた。
1618年に制作された『卵を料理する老婆』(Vieja friendo huevos) などがその代表作である。
1622年には首都マドリードへと旅行した。
 
 
 
   【26】
レンブラント・ファン・レイン
≪ベッドの中の女性≫
1647 年 :油彩・カンヴァス(上部はアーチ形)

17 世紀オランダの巨匠・レンブラント(1606-69)が描く、
真剣な眼差しで何かをみつめる女性。旧約聖書に登場するサラが結婚初夜のベッドで、
8 人目の夫トビアが悪魔と戦う様子を見守っている場面とされます。
彼女は過去 7度の結婚の初夜に、悪魔によって新郎を亡くしていました。
希望と絶望の狭間でトビアを凝視するサラの姿だけが描かれているため、
鑑賞者には物語を読み解く見識が求められます。
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こちらはレンブラント《ベッドの中の女性》。
片手でカーテンを持ち上げる仕草には、居酒屋ののれんを持ち上げくぐる姿のようだが、
実はここに描かれている状況はとんでもなく重い。
結婚初夜のたびに通算7回も悪魔に新郎を殺されてしまった花嫁サラが、
8人目の新郎と悪魔の戦いを見守っているところである(聖書「トビト記」)。
彼女の表情には、緊張と少し先取りした悲しみと、
打ち消しきれない期待の全てを読み取ることができる。


レンブラントは、同じオランダのフェルメール、イタリアのカラヴァッジョ、
フランドルのルーベンス、スペインのベラスケスなどと共に、
バロック絵画を代表する画家の一人である。また、ヨーロッパ美術史における重要人物の一人である。
 
 
 
   ★3.グランド・ツアーの時代★
18 世紀、英国のコレクターたちは、美術品の購入や文化的教養を深めるために
ヨーロッパ大陸を巡る「グランド・ツアー」を行いました。
本章ではヴァトー、ブーシェなど同時期のフランスのロココ趣味絵画などを概観しつつ、
肖像画を軸に発展の途についた英国絵画の魅力を、ゲインズバラ、レノルズ、ラムジーの作品で展示。
 
   【39】【40】【41】
★フランソワ・ブーシェ
≪田園の情景≫ 「愛すべきパストラル」 「眠る女庭師」 「田舎風の贈物」
1761-62 年 :油彩・カンヴァス

ブーシェ(1703-70)は、ロココ時代のフランスを代表する芸術家。
花や鳥を差し出しているのは、男性が女性に愛を捧げていることを意味します。
同時代の舞台作品からインスピレーションを受け、
ブーシェは 1730 年代からこうしたロマンティックで牧歌的な主題に取り組みました。

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右側の《田園の情景(「眠る女庭師」)》より。
無防備に眠る美女と猫が愛らしい。けれど横で犬(忠愛の象徴)が
吠えかかっているところを見ると、
おそらく猫(気まぐれの象徴)を抱くこの女性は寝たふりをしているだけなのでは……。
この距離で吠えられて起きないのは不自然だし、何よりこの寝顔はあざと過ぎる。
男性の今後が少し心配である。
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フランソワ・ブーシェ 「田園の情景」

左から「愛すべきパストラル」1762年、「田舎風の贈物」1761年、「眠る女教師」1762年
パストラルは羊飼いの移動生活という意味から転じて、田園の理想郷を指す
言葉となります。
農村の男女の恋物語を思わせ、犬や猫、驢馬も描かれています。
それぞれ独立した作品ですが、所有者によって一連の作品として扱われるように
なっています。
フランソワ・ブーシェ(1703−1770)はフランスのロココを代表する画家で、
ルイ15世や愛妾ポンパドゥール夫人に寵愛されています。


フランソワ・ブーシェ
(仏: Francois Boucher, 1703年9月29日 - 1770年5月30日)は、
フランスの画家。ロココを代表する画家であり、
上流社会の肖像画や神話画などを描いた。多作家として知られ、
生涯に千枚以上の絵画、百枚以上の版画、約一万枚の素描を制作し、
壁画装飾、タピスリーや磁器の下絵制作、舞台装飾の仕事をこなした。
 
 
 
 
   【44】
トマス・ゲインズバラ 「ノーマン・コートのセリーナ・シスルスウェイトの肖像」 1778年頃

トマス・ゲインズバラ(1727-1788)はイングランドのサフォークの生まれで、
本人は風景画を好んでいましたが、肖像画家として有名になっています。
豪華なドレスと流行の髪型の女性ですが、背景の景色も力を入れて描いています。
 
 
   【45】
ジョシュア・レノルズ
≪ウォルドグレイヴ家の貴婦人たち≫
1780-81 年 :油彩・カンヴァス

ファッショナブルな白いモスリンの衣装を身にまとい、
手芸にいそしむ三姉妹。その華麗で優雅なたたずまいは、
ギリシア神話に登場する「三美神」が、
時空を超えて18 世紀の英国上流社会に降臨したかと見紛うばかりです。
画家のレノルズ(1723-92)は、優美さと慈愛に満ちた人物を、
歴史画のような壮麗な構成のなかに描くことで、英国肖像画の隆盛を導きました。
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上流家庭の3姉妹が糸繰りをしたり、刺繍をしているところを三美神になぞらえています。
白色の際立つ画面で、髪形や化粧など、当時の流行も分かります。
ウォルドグレイヴ家は貴族の家系で、多くの軍人や政治家を輩出し、その血筋は現在の
イギリス王室ともつながっています。
ジョシュア・レノルズ(1723-1792)はイギリスのロイヤル・アカデミーの初代会長に
なった画家で、特に肖像画に優れ、古典的な雰囲気の中の人物を描きました。

ジョシュア・レノルズ
(Sir Joshua Reynolds, 1723年7月16日 - 1792年2月23日)は、
ロココ期のイギリスの画家。ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツの初代会長を務めた。
 
 
 
  ★4.19 世紀の開拓者たち★
19 世紀はヨーロッパ全域で革命的な絵画表現が開花した時代です。
ドービニー、コローらの風景画から、印象派、新印象主義など、
フランス絵画の革新を概観しつつ、
伝統に則しながら新しい肖像画の境地を切り開いたレイバーンとグラント、
独自の感性で自らが慣れ親しんだ景色を普遍的な芸術に昇華させたコンスタブルなど、
多様な展開を遂げた英国絵画を紹介。
 
 
   【56】
フランシス・グラント
≪アン・エミリー・ソフィア・グラント (“デイジー”・グラント)、ウィリアム・マーカム夫人(1836 -1880) ≫
1857 年
油彩・カンヴァス

グラント(1803-78)は、ヴィクトリア朝のエリートたち御用達の肖像画家でした。
その彼が、愛すべき次女・デイジーを 描いたのが本作。
雪景色のなか、自信に満ちた表情でこちらを見つめるスタイリッシュなデイジーは、
実は結婚を目前に 控えていました。グラントが亡くなるまで身近に置いていた作品で、
家族への愛情に満ちた一面を伝えます。

グラントはスコットランド出身の画家で初めて英国ロイヤル・アカデミーの会長に選ばれた、
スコットランドにとって唯一無二の存在である。
このほぼ等身大の女性像は、
グラントが結婚を目前に控えた愛娘の姿を描いたもの。
雪曇りの空と、朱色がかった赤のペチコートがばっちり決まっている。
本作はグラントの代表作であると同時に、画家自身が生涯手元に置き続けたという、
父親の想いが深く刻まれた逸品でもある。

 
 
 
   【64】
ジョン・コンスタブル ≪デダムの谷≫
1828 年
油彩・カンヴァス

同時代のターナーと共に、19 世紀英国を代表する風景画家、コンスタブル(1776-1837)。
その円熟期の作品で、彼自身の故郷の風景を描いたもの。
本作は、コンスタブルが影響を受けたクロード・ロランの作品の構図を踏襲していますが、
彼の故郷サフォークの田園を長年にわたり描き続けた集大成でもありました。
ノスタルジックな光と風を体感できる、コンスタブル渾身の傑作です。

ジョン・コンスタブル
(John Constable RA、1776年6月11日 - 1837年3月31日)は、
ロマン派の伝統を受け継ぐ19世紀のイギリスの画家である。カンスタブルと表記することもある。

同時代のウィリアム・ターナー(コンスタブルより1歳年長)とともに、
19世紀イギリスを代表する風景画家である。
西洋絵画の歴史においては神話、聖書のエピソード、
歴史上の大事件や偉人などをテーマとした「歴史画」が常に上位におかれ、
「風景」は歴史画や物語の背景としての意味しか持っていなかった。
17世紀オランダでは風景画が発達したが、
ヨーロッパ全土で風景画が市民権を得るにはフランスのバルビゾン派、
イギリスのターナーやコンスタブルが登場する19世紀を待たねばならなかった。
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大きな作品で、広々とした風景は活き活きとしています。
手前に小さく人物と小屋が描かれ、遠くにはパリッシュ教会の塔が見え、
にわか雨も降っています。
コンスタブルが影響を受けたクロード・ロラン(1600−1682)の「ハガルと天使のいる風景」
に倣った構図です。
ジョン・コンスタブル(1776−1837)はウィリアム・ターナー(1775−1851)と並ぶ
19世紀のイギリスの代表的な風景画家で、故郷のサフォークなど、自分の生活に
密着した風景を生涯描き続けています。
 
 
 
   【72】
ジョン・エヴァレット・ミレイ
 「古来比類なき甘美な瞳」 1881年

レノルズの女性たちの高貴さに対し、こちらはごくあっさりした描き振りの少女です。
髪は切ったまま、服も質素ですが、その自然な姿に魅力があります。
モデルは子役俳優のベアトリス・バックストンで、
題名はロバート・ブラウニング(1812−1889)の詩に拠っています。
ジョン・エヴァレット・ミレイ(1829-1896)はラファエル前派の画家で、高い技量の
持ち主ですが、後にラファエル前派を離れ、感傷的な作品で名声を得ています。
ジョン・ラスキンの妻はミレイと恋仲になり、ラスキンと別れてミレイと結婚したため、
それまでミレイを寵愛していたヴィクトリア女王はそれを不道徳として怒ったそうです。


初代准男爵サー・ジョン・エヴァレット・ミレー
(Sir John Everett Millais, 1st Baronet, 1829年6月8日 − 1896年8月13日)は、
19世紀のイギリスの画家。ラファエル前派の一員に数えられる。ミレイと表記されることも多い。

 
 
 
   【75】

ジャン=バティスト・カミーユ・コロー
(Jean-Baptiste Camille Corot、1796年7月16日 - 1875年2月22日)は、19世紀のフランスの画家。
 
 
 
   【76】

ジャン=バティスト・カミーユ・コロー
(Jean-Baptiste Camille Corot、1796年7月16日 - 1875年2月22日)は、19世紀のフランスの画家。

 
 
   【77】
Alfred Sisley
The Seine at Suresnes

アルフレッド・シスレー
(Alfred Sisley, 1839年10月30日 - 1899年1月29日)は、フランス生まれのイギリス人の画家。


 
 
   【78】
Georges Seurat
Study for Une Baignade

ジョルジュ・スーラ(スラ)
(Georges Seurat 発音例, 1859年12月2日 - 1891年3月29日)は、
新印象派に分類される19世紀のフランスの画家。

 
 
   【84】
ピエール=オーギュスト・ルノワール
≪子どもに乳を飲ませる女性≫
1893-94 年
油彩・カンヴァス

1885 年、印象派を代表する画家・ルノワール(1841-1919)に、
長男ピエールが生まれると、彼は本作のような母性を主題とする作品を描くようになります。
赤ん坊の服や肌のピンクが映えるよう、全体の色調が整えられています。
赤ん坊はルノワールの次男で、のちに映画監督となるジャン。
女性は子守りのガブリエルで、晩年のルノワール作品にモデルとしてしばしば登場します。

ルノワールは、1841年、フランス中南部のリモージュで貧しい仕立屋の息子として生まれ、
1844年(3歳)、一家でパリに移り住んだ。聖歌隊に入り、美声を評価されていた。
 
 
   なお、東京会場で展示された下記の4件は、神戸会場では展示されません。  
   【参考01】ベルト・モリゾ≪庭にいる女性と子ども≫  
   【参考02】
クロード・モネ
≪エプト川沿いのポプラ並木≫    1891年
印象派の絵画といえば、やはりモネは外せない。
スコットランド国立美術館でも、
1925年に初めてコレクション入りした印象派絵画はモネの作品だった。
本作はモネがポプラ並木を描いた連作のうちのひとつで、
光の加減から、季節はおそらく春の終わり頃と考えられるという。
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ジヴェルニーでセーヌ川に合流するエプト川の岸辺で1891年の春から秋に
制作した連作の1つで、舟の上から見た景色と思われます。
明るく鮮やかな色彩が輝き、会場の中で圧倒的な存在感があります。
 
 
 
   【参考03】エドガー・ドガ≪踊り子たちの一団≫  
  【参考04】
ポール・ゴーガン
≪三人のタヒチ人≫     1899年
こちらは鮮やかな色彩が魅力的な、ゴーガンの《三人のタヒチ人》。
後ろ向きの男性の両サイドに立つふたりの女性は、マンゴーを手にした誘惑する存在(左)と、
指輪を身につけた義務・責任を象徴する存在(右)を表しているという。
なんとなしに左の女性へ気が向いている男性の素振りが微笑ましいような……。

背景は縞模様になっていて、象徴的な雰囲気を見せています。
左の女性の持っている果物はアダムとイヴの果物、つまり誘惑を、右の女性の
結婚指輪は義務と責任を暗示しているそうです。


 
 
 
     
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