クリムト展:東京都美術館:R1年  
   ★クリムト展:東京都美術館:R1年
【感想】
クリムトの作品ではやはり「接吻」を思い出す。
どうしても有名な作品だけに注意が向く。
今回感じたのは・・・
初期の作品はやはり、習作の段階では平凡な彩色の画風だった。
ただ「黄金様式」の作品には大作が多く、迫力がある。
《女の三世代》・・・を見ると・・・私は幸せな表情と思うが・・・大奥は
老人の姿は見たくない・・・と言う。
《ヌーダ・ヴェリタス(裸の真実)》
・・・作品は大きく、WEBで見た感覚と全く異なり
 迫力がある。
ベートーヴェン・フリーズではYouTUBEがあった。
 
 
 
 動画・クリムト
  ★クリムト展
2019年4月23日(火)〜 7月10日(水)

https://klimt2019.jp/
https://klimt2019.jp/works.html
https://www.tobikan.jp/exhibition/2019_klimt.html

待望のクリムト展、過去最大級。
19世紀末ウィーンを代表する画家
グスタフ・クリムト(1862-1918)。
華やかな装飾性と
世紀末的な官能性をあわせもつその作品は、
いまなお圧倒的な人気を誇ります。
没後100年を記念する本展覧会では、
初期の自然主義的な作品から、
分離派結成後の黄金様式の時代の代表作、
甘美な女性像や数多く手がけた風景画まで、
日本では過去最多となる
油彩画25点以上を紹介します。
ウィーンの分離派会館を飾る
壁画の精巧な複製による再現展示のほか、
同時代のウィーンで活動した画家たちの作品や、
クリムトが影響を受けた
日本の美術品などもあわせ、
ウィーン世紀末美術の精華をご覧ください。
(作品番号は出品作品リストによる)
 
 
 
 7 《ヘレーネ・クリムトの肖像》
グスタフ・クリムト
1898年 油彩、厚紙 59.7×49.9 cm
個人蔵(ベルン美術館寄託)
Kunstmuseum Bern, loan from private collection
《ヘレーネ・クリムトの肖像》
解説
クリムトの弟エルンストの娘ヘレーネが6歳のときに描かれた肖像画である。
姿勢を正して前方を見つめる幼い少女は、年齢のわりに大人びて見える。
正確に横顔を捉えた表現は、
1898年の第1回ウィーン分離派展で評判を得た
フェルナン・クノップフの肖像画に影響を受けたものとされる。
襞(ひだ)のたっぷりほどこされた白いドレスが、
流れるような筆致で絵画的に描かれているのとは対照的に、
当時としては珍しいおかっぱ頭の横顔は、はっきりとした輪郭を作り出している。
 49  《女ともだちT(姉妹たち)》
グスタフ・クリムト
1907年 油彩、カンヴァス 125×42 cm
クリムト財団
c Klimt Foundation, Vienna
 
 61  《赤子(ゆりかご)》
グスタフ・クリムト
1917/1918年 油彩、カンヴァス 110.9×110.4cm
ワシントン・ナショナル・ギャラリー
National Gallery of Art, Washington,
Gift of Otto and Franciska Kallir
with the help of the Carol and Edwin Gaines
《赤子(ゆりかご)》
解説
クリムトの子供を描いた作品の中でも、
画家が晩年に手がけた本作は、とりわけ多様なフォルムと色彩に満ちている。
積み重ねられた布がダイナミックな構図を作り出し、
同時に奥行きを生む効果をもたらしている。
豊かな色彩を用いた装飾的な画面はフォーク・アートから、
布の模様は日本の着物からインスピレーションを得ているとも考えられる。
鑑賞者の視線は、色とりどりの布の連なりを目でたどるうち、
ピラミッド型の構図の頂点に導かれる。そこで示されているものは、
赤ん坊、すなわち新しい生命の象徴であり、創造的な可能性である。
 
 62  《ヌーダ・ヴェリタス(裸の真実)》
グスタフ・クリムト
1899年 油彩、カンヴァス 244×56.5cm
オーストリア演劇博物館
c KHM-Museumsverband, Theatermuseum Vienna
《ヌーダ・ヴェリタス(裸の真実)》
解説
足元に蛇を巻き付かせた豊かなブロンドの女性が、
生まれたままの姿で右手に持った鏡を鑑賞者に向けている。
すべてを映し出す鏡は、古来より「真実」のシンボルとされてきた。
伝統的な表現方法を用いながらも、クリムトはここで、
妥協せずに真実を志向し、大衆の批判には迎合しない
反骨の芸術への支持を表明している。
1897年のウィーン分離派結成の直前に構想された本作品は、
クリムトたちが掲げた新たな芸術運動の理想をはっきりと示している。
 
 63  《ユディトT》
グスタフ・クリムト
1901年 油彩、カンヴァス 84×42cm
ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館
c Belvedere, Vienna, Photo : Johannes Stoll
《ユディトT》
解説
クリムトの「黄金様式」の時代の代表作の一つ。
油彩画に初めて本物の金箔を用いた作品とされ、額縁はクリムト自身のデザインによる。
旧約聖書外典の「ユディト記」によれば、美しい未亡人ユディトは、
祖国を救うために敵将ホロフェルネスの首を切り落とした。
この主題は、どんな困難にも屈せぬ女性の強さを誇示するものとして
絵画や彫刻に取り上げられてきた。一方で、
女性がもたらす危険な誘惑に対する警告として解釈される場合もある。
恍惚とした表情を浮かべ、裸身をさらすユディトは、
匂いたつような官能性をまとい、抗しがたい魅力を放つ女性として表現されている。
 
 73   《ベートーヴェン・フリーズ》
正面の壁「敵意に満ちた力」
グスタフ・クリムト
1984年(原寸大複製/
オリジナルは1901-1902年、216×3438cm)
ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館
c Belvedere, Vienna, Photo : Johannes Stoll
 
 73−2  《ベートーヴェン・フリーズ》(部分)
グスタフ・クリムト
1984年(原寸大複製/
オリジナルは1901-1902年、216×3438cm)
ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館
c Belvedere, Vienna, Photo : Johannes Stoll

全長34メートルを超える壁画《ベートーヴェン・フリーズ》は、
クリムトが40歳の頃に手掛けた大作。
黄金の甲冑で武装した騎士が幸福を求めて敵に向かい、
楽園にたどり着くまでの旅路が絵巻物のように展開する。
ベートーヴェンの交響曲第9番に着想を得たこの壁画は、
天使たちによる合唱と、男女の接吻で締めくくられる。
金やガラス、真珠層などの素材を用い、
輝きのなかに歓喜を表現したフリーズは、
まさにクリムトの「黄金様式」の時代を代表する傑作である。
本展では、1984年に制作された精巧な原寸大複製を通じて、
その壮麗さと迫力を体感していただきたい。
 
 86  《雨後(鶏のいるザンクトアガータの庭)》
グスタフ・クリムト
1898年 油彩、カンヴァス 80×40 cm
ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館
c Belvedere, Vienna, Photo : Johannes Stoll
 
 92  《アッター湖畔のカンマー城III》
グスタフ・クリムト
1909/1910年 油彩、カンヴァス 110×110cm
ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館
c Belvedere, Vienna, Photo : Johannes Stoll
《アッター湖畔のカンマー城III》
解説
19世紀末、オーストリアのザルツカンマーグート地方にある
アッター湖は夏季滞在地として芸術家に愛された。
クリムトは、この地に立つカンマー城の景観を繰り返し描いている。
城の中庭を囲む背丈の低い建物が側面から描かれ、
その背後には本館の赤い瓦屋根が見える。
建築と自然が対比的に描かれているだけでなく、
現実の風景と水面に反射するイメージ、
あるいは均一な構図と細やかな筆跡が対照をなし、
クリムトが好んで用いた正方形の画面が緻密に構成されている。
 
 97  《マリー・ヘンネベルクの肖像》
グスタフ・クリムト
1901/1902年 油彩、カンヴァス 140×140cm
ザクセン=アンハルト財団、
モーリッツブルク・ハレ州立美術館
Kulturstiftung Sachsen-Anhalt,
Kunstmuseum Moritzburg Halle(Saale), Germany

《マリー・ヘンネベルクの肖像》
解説
青みがかった正方形の画面の中で、右手を顎に添え、
こちらを見つめる女性。その視線はどこか物憂げだ。
腰掛けるソファも印象派の手法を思わせる背景に溶け込み、
彼女の輪郭のみが空間に浮かぶ。
彼女はクリムトやその芸術仲間たちと親しく、
本作品でまとうドレスも、モードサロン「フレーゲ姉妹」のデザインによるものだ。
同年に描かれた《ユディトT》と並べると、
この頃にはクリムトが、
女性の魅力を多様な表現で描き出す域に達していたことがわかる。
 
 103  《オイゲニア・プリマフェージの肖像》
グスタフ・クリムト
1913/1914年 油彩、カンヴァス 140×85cm
豊田市美術館

《オイゲニア・プリマフェージの肖像》
解説
モデルはウィーン工房の主要なパトロンの一人、
銀行家オットー・プリマフェージの妻。
東洋風のモチーフを伴う抽象的な背景に、
華やかな衣装の女性が配された本作品は、
クリムトの後期肖像画の特徴を示す重要な一点である。
1910年代、色彩豊かな女性像を大胆な筆さばきで描いていたクリムトは、
国内外の展覧会で作品を発表。
また1911年のローマ国際美術展では大賞を得るなど成功を収め、
画家として名実ともに確固たる地位を築いていた。
 
 104  《白い服の女》
グスタフ・クリムト
1917-1918年 油彩、カンヴァス 70×70 cm
ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館
c Belvedere, Vienna, Photo : Johannes Stoll
 
 119  《女の三世代》
グスタフ・クリムト
1905年 油彩、カンヴァス 171×171 cm
ローマ国立近代美術館
Galleria Nazionale d’Arte Moderna
e Contemporanea , Roma
 
 120  《家族》
グスタフ・クリムト
1909-1910年 油彩、カンヴァス 90×90 cm
ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館
c Belvedere, Vienna, Photo : Johannes Stoll

 
     
inserted by FC2 system