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Vermeerの「水差しを持つ女」が京都に来たので出掛けた。
今回の展示会のタイトルは「17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち」
と云うことでフェルメールとレンブラントを中心に約60点出品されているが
この二人の作品は各々1点づゝの展示だけだ。
私の興味はVermeerと同時代の風俗画家・・・
48」Johannes Vermer :Young Woman With a Water Pitcher
水差しを持つ女 1662年頃 45.7X40.6
油彩、キャンヴァス メトロポリタン美術館
その他は
43」Jan Steen: The Lovesick Maiden
恋の病 1660年頃 86.4x99.1
油彩、キャンヴァス メトロポリタン美術館
44」Jan Steen :
Interior of an inn with an old man amusing
himself with the landlady and two men playing backgammon, known as 'Two kinds
of games', Jan Havicksz. Steen, 1660 - 1679
女将と戯れる老人とバックギャモンに興じる
ふたりの男のいる酒場の室内 通称「二種類の遊び」
1660-79年頃 63.0x69.5
油彩、キャンヴァス アムステルダム国立美術館
47」Pieter de Hooch : A Woman
and Her Maid in a Courtyard
女性と召使のいる中庭 1660-61年頃 73.7x62.6
油彩、キャンヴァス ロンドン・ナシヨナル・ギャラリー
早い時間に出掛けたのでVermeerの前で何度も繰り返して鑑賞できた。
今回の「水差しを持つ女」は解説にもあったが
静かな印象をあたえる絵画だ。
背景が白で肩掛けがまた白いので、そのような印象になるのだと思う。
その割にはアクセントになるべき「水差し」そのものの描写が少し弱く、
余りインパクトがない。
女の視線が窓の方向に向いている・・・
水差しに窓が写り込んでその色が茶色で暗いため・・・
などが理由かも知れない。
小林頼子さんによると「1660年代に入って間もなく、各モチーフの質感を顔料を重ねて追求
する描法から筆跡を極力残さない滑らかな描法へと転換していったのである」
・・・と「タペストリーの描き方」で述べている。
これも一つの特徴かなー。
これでVermeerの鑑賞歴に1枚追加することが出来た。
尚製作年に付いては諸説があるようだ。
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